ミネラルとは
一般的な有機物に含まれる4元素(炭素、水素、窒素、酸素)以外の必須元素で、無機質、灰分などともいう。
性別や成長段階によって必要な種類や量は異なる。
生物の種類や性別、成長段階によって必要な種類や量は異なる。
すべての要素は適度な量を摂ることが良く、欠乏症だけでなく過剰摂取も病気の原因ともなる。
ミネラルは人の体内で作ることはできないため、毎日の食事からとる必要がある。
1日に100mg以上必要とされるものを主要元素、
それ以外を微量元素という。
多量元素
✅ナトリウム
効果
主に食塩から摂取されるミネラル。
ほとんどが細胞外液に存在し「浸透圧」を調整し水分の量を保つことで、血液量の維持や栄養の供給を手助けしている。
※「細胞外液」は、人間の体液のうち細胞の外にある体液で、身体の20%を占める構成要素で、循環血液量の維持や、細胞への栄養の運搬、細胞からの老廃物の排出において需要な役割を担っている。
※「浸透圧」は、水分が溶液中の成分の濃度「低」→「高」へ移動する圧力。
血中のナトリウム濃度は一定に保たれている。
濃度UP → 細胞から水分を吸収し、濃度を下げる。
濃度DOWN → 細胞に水分を放出し濃度を上げる。
塩分で血圧が上がるのは、この血液量の増加が原因。
その他、浮腫 etc…
主な食材
・しょうゆ
・みそ
✅カリウム
効果
浸透圧を維持する栄養素。
心臓や筋肉の機能調節、細胞内の酵素反応の調節などの機能をもつ。
余分なナトリウムの腎臓での再吸収を抑制し、尿への排泄を促進。
血圧を維持する役目もある。
カリウムとナトリウムは浸透圧のバランスをとる関係。
不足すると、脱力感、食欲不振、不整脈などが生じる。
大量摂取しても体内の調節機能が働くため、過剰になることはない。
主な食材
・海藻
・アボカド
・大豆
・里いも
✅カルシウム
効果
生体内で最も多く存在するミネラル。
99%は「リン酸カルシウム」として骨や歯などの硬組織に存在。
残りは筋肉、血液、神経といった軟組織に存在し、細胞の分裂と分化、筋肉の収縮、神経興奮の抑制などに関与。
主な食材
・牛乳
・チーズ
・ヨーグルト
・小魚
・干しエビ
・海藻
✅マグネシウム
効果
300種類以上の酵素の働きを助ける。
エネルギー産生、栄養素の合成・分解、遺伝情報の発現や神経伝達に関与。
「カルシウム」と拮抗して、筋肉の収縮を制御することで筋収縮のバランスをとっているため、不足すると筋痙攣(攣る)が起きてしまう。
血管の拡張や、血栓を作りにくくする作用があるため、高血圧の原因はナトリウム過多ではなく、マグネシウム不足とされることもある。
主な食材
・あおさ
・アーモンド
・玄米
・わかめ
✅リン
効果
カルシウムの次に体内に多く存在するミネラル。
約80%が「リン酸カルシウム」「リン酸マグネシウム」として骨や歯を構成。
残り20%は核酸や細胞膜のリン脂質などとして存在。
主な食材
・肉類
・魚類
・卵
・乳製品
・豆類
✅イオウ
効果
主に含硫アミノ酸「システイン」から摂取できる。
髪の毛、肌、軟骨などを形成する。
「ビタミンB群」とともに糖質や脂質の代謝に作用する。有害なミネラルの蓄積を防ぐ働きもある。
主な食材
・肉類
・魚類
・ねぎ
・にんにく
・ニラ
※ネギ科の野菜の臭いは硫黄の成分がもたらすもの。
✅塩素
効果
胃酸中の塩酸に含まれ、消化酵素「ペプシン」を活性化し。消化の促進するのが主な役悪。
不足すると胃酸の農度が低下し、消化不良に繋がる。
主な食材
・食塩
※食塩を多く含む醤油や味噌などの調味料 etc…
微量元素
✅鉄
効果
赤血球の材料になり、酸素を全身に運んでいくミネラル。
70〜75%は「機能鉄」と呼ばれ、赤血球中の「ヘモグロビン」や筋肉中の「ミオグロビンの構成成分となる。
25〜30%は「貯蔵鉄」として肝臓、脾臓、骨髄などに蓄えられ、機能鉄が不足した際に働く。
不足すると、貧血が発症する。
主な食材
・青のり
・ひじき
・レバー
✅銅
効果
「鉄」を必要な場所へ運ぶ役割。
銅が不足すれば、赤血球をつくれないので貧血が発症する。
活性酸素の除去、骨の形成を促進している。
主な食材
・いか
・たこ
・えび
・レバー
✅亜鉛
効果
歯、骨、肝臓、筋肉に多く含まれるミネラル。
200種類以上の酵素の構成や酵素反応の活性化に役立っている。
ホルモンの合成・分泌の調整、DNA情報の複製、タンパク質の合成、免疫反応の調節などにも関与する。
テストステロンレベルの調節に重要な役割を果たし、重度の欠乏は男性における性腺機能低下症に影響するとされる。
主な食材
・かき
・レバー
・うなぎ
✅マンガン
効果
体内のミトコンドリア内に多く分布し、活性酸素を除去する抗酸化作用のあるミネラル。
炭水化物、タンパク質、脂質を消化・吸収する酵素の機能を活性化する他、血液の生成などの機能をもつ。
主な食材
・全粒穀物
・豆類
・ナッツ
✅ヨウ素
効果
吸収されると多くは甲状腺に取り込まれ、甲状腺ホルモンの「サイロキシン」「トリヨードサイロニン」などの構成成分となる。
甲状腺ホルモンは代謝を活性化する働きがある。
主な食材
・昆布
・わかめ
・のり
✅セレン
効果
「ビタミンE」などとともに、活性酸素を消去する抗酸化作用がある。
主な食材
・マグロ
・イワシ
・たらこ
・タラ
・カツオ節
✅クロム
効果
インスリンの働きを助けるミネラル。
生体内に存在する量はわずかだが、インスリン作用を増強することで正常な代謝の維持に関与。
主な食材
・あおさ
・青のり
・バジル
✅モリブデン
効果
核酸と含硫アミノ酸の代謝に必要なミネラル。
不足すると頻脈性不整脈、頭痛などの症状が生じるとされる。
主な食材
・大豆
・レバー
✅コバルト
効果
「ビタミンB12」の構成成分となるミネラル。
赤血球やヘモグロビンが生成される際に、鉄の吸収を促進する。
主な食材
・ひじき
・青のり
まとめ
今回は、ミネラルについてまとめてみました。
皆様の健康にお役立てください。